2016年7月1日に放送される土曜プレミアムで、「知られざる脳の真実!世界を変える奇跡の力 今夜解き明かされる人類のフシギ」で、1年のうち200日以上眠り続けるという奇妙な病である「クラインレビン症候群」について特集されます。この病気は別名「眠れる森の美女症候群」とも呼ばれ、いったん眠りについて症状が発症すると数日から数週間眠り続けることもあるという不思議な病気なのです。
このクラインレビン症候群の症状はどのようなものなのでしょうか。聞けば聞くほど不思議で謎めいた病気だと感じます。また、この病気は治癒するもなのでしょうか。
クラインレビン症候群(眠れる森の美女症候群)とは?
クラインレビン症候群という病気について説明したいと思います。
この病気は、睡眠障害の一つと考えられていて、この病気が発症すると数日から数週間にわたり連続した睡眠状態となります。症例数がかなり少なく、今までで1000例ほどしか報告されていないとても希な病気なのです。
この病気になる原因ですが、実ははっきりとしたところはわかっていません。一説によると、脳の視床下部及び間脳における働きに異常が出現することによって障害をきたすと考えれれています。
周期的な傾眠傾向があること、過食傾向にあることで他の睡眠障害と鑑別するようです。そのため、クラインレビン症候群は、周期性傾眠症と訳されることもあります。
過去には、男性しか発症しない病気だと考えられていましたが、現在では男女の比率は2:1で男性のほうが多い疾患となっているようです。
このような歴史的な流れがあって、女性が罹患する病気であることがメディアで取り上げられるようになったころから、「眠れる森の美女症候群」と呼ばれるようになってきたのです。
クラインレビン症候群は治癒するの?治療法はある?
実は、この病気が発症するのは、10代、20代の子供や比較的若い世代に多くみられます。
そして、クラインレビン症候群にかかった人は、大人になるにつれて眠りに落ちる時期の間隔が空いてきて、いつの間にか自然に治癒すことが多いようです。勝手に治るなんて本当に不思議な症状ですよね。
治療法としては、薬物療法が第一選択として行われているようです。塩酸メチルフェニデート、硫酸アンフェタミン、中枢神経を刺激する薬剤などが用いられています。これを使用することによって、発症を遅らせることができるという考えに基づいているのです。ただ、この薬剤がどれだけ効果があるのか疑問を呈している患者もいますし、副作用もそれなりにあるようです。やはり、原因がはっきりしなければ、その治療法も確実なものがみつからないのでしょうね。
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クラインレビン症候群の症状の不思議
クラインレビン症候群が睡眠障害の疾患であることはわかりましたが、実際の症状はどのようなものなのでしょうか。
この病気にかかったからといって、ずっと眠っているわけではありません。普通に寝起きする日もあれば、数日から数週間眠り続けることもあり、その期間は本人にはわからないそうです。ただ、周期的なものである場合がおおいということです。
若年者に多い疾患であるということで、学校に通っている方もいます。そういった方は、いつ睡眠障害がおきるかわかりませんので、学校にその都度連絡をとって休みを申請しています。そして、起きた時に、ノートを写させてもらったり、課外授業を受けたりして遅れを取り戻している方も多いそうです。
数週間眠っていることがあるということですが、ずっと寝たきりの状態ではありません。矛盾してるようにも聞こえますが、真実です。
実は眠っているという状態は、本人の意識がないとう状態のことをさしています。よって、眠っている状態でも食事はとるし、トイレにも行きます。どうやって?と思う方もいらっしゃるでしょうが、実は、眠って意識がない状態で身体が動いているのです。おなかが空いたら自分で冷蔵庫に食べ物をとりにいくし、トイレにいきたくなったら自分で起きてトイレに行くのです。ただ、その時自分が起きているという自覚や意識がないため眠っている状態と表現しているわけです。
よって、昏睡状態ではあるものの、はたから見ると、普通に生活しているようにみえるわけです。なんとも不思議な状態ですよね。
まとめ
以上、クラインレビン症候群についてご紹介してきました。
2016年7月2日に放送される土曜プレミアムで、この病気について紹介されるのですが、その原因などは解明されるのでしょうか。眠れる森の美女の生活に密着するようですが、この病気の様子が明らかになるのでしょうね。
是非、番組をご覧頂いて脳の不思議について考えるきっかけとしてください。
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