幻と呼ばれる「こみつりんご」をご存じでしょうか?
その幻の「こみつりんご」は、糖度14度前後、メロンや桃に匹敵する甘さのりんごです。
甘さのカギになる密が8割も入っており、りんごを切らずに光にかざすと透き通って見えます。まさに究極の蜜入りりんごです。
今回その「こみつりんご」にスポットをあて、時期や食べ方、保存方法を紹介します。
「こみつりんご」って何?
品種名は高徳(こうとく)といいます。なぜ「幻」と呼ばれているのでしょうか。
こみつりんごは、1985年に開発されましたが、大玉が作れずで蜜の入り方や品質にもばらつきがあったため、市場から嫌煙されていました。
数年前まで生産者が2名となり、絶滅の危機に瀕していました。
そんな時、東京の太田市場から激励を受けた青森県弘前市石川地区の農協が、17年もの間試行錯誤し、品質が安定したこみつりんごを市場に出せるまでに復活させたのです。
現在は徐々に生産者が増えつつありますが、小玉で生産過程での鳥被害などもあり、まだまだ数は少なく高級りんごのようです。
ようやくネット情報や通販などの購入ルートで、全国にその名が知られるようにまでなっています。
りんごは赤いイメージがありますが、その色付けの為に葉っぱを摘んでいます。しかし、こつみりんごは葉っぱを摘まず、たっぷりの光合成をさせ、りんごに栄養を蓄えて蜜入りりんごに成長させます。
そのため、外見は色むらがありますが、中身は最高に美味しく仕上がります。
いったん糖度を16度まで高め、樹の上で熟成させ蜜を作りながら、糖度14度前後まで安定させます。そのため、果肉は黄色く適度な歯ごたえがあり、甘さの中にも適度な酸味があります。
小玉ということも手伝って、「もう1つ食べたい」と思わせます。
りんごを横に切った見た目は、ドライフルーツにしたオレンジのようです。皮ぎりぎりまで蜜が入っているので、輪切りにするとその蜜目でも楽しめます。
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「こみつりんご」の時期と食べ方
こみつりんごの収穫時期は10月下中~11月上旬にかけてです。市場に出回る時期は11月~1月になります。
りんごを太陽の光などに照らすと透けて見える部分、それが蜜になります。じつは、りんごの蜜自体の甘味はなく、蜜が出ていることによって完熟しているという証拠になります。
普通のりんごとは明らかにちがうと思わせる芳醇な香りで、人によってはパイナップルに近いといいます。
ギフトでもらった方は、段ボールの箱を開ける前から匂っていたそうです。食べ方は皮ごとそのまま輪切りにして食べるのがおすすめです。皮の近くまで蜜が入っていることがよくわかりますので是非お試しください!
「こみつりんご」の保存方法
蜜がたくさん入っているりんごは変色しやすく、保存がききにくいといわれます。
その点、こみつりんごはその8割が蜜ですので、大変保存がしにくいことがわかります。
普通のりんごは保存のきくくだものとして扱われており、りんごの出回る寒い時期なら暖房の効いていない寒い部屋で新聞紙で包むか箱につめたままの状態で1か月は持ちます。
しかしこみつりんごの場合は、穴あきのポリビニール袋に入れ、理想は0度保存です。常温に保存すると蜜が徐々になくなります。
冷蔵庫に入れる場合には、メロンやネギと一緒に保存しないでください。購入したらできるだけはやく食べるのが、こみつりんごのルールのようです。
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まとめ
2007年に商標登録された「こみつりんご」は、一般的なりんごに比べ圧倒的な香りとおいしさだといいます。
こみつりんごならではの短い市場にでまわる時期や食べ方、保存方法があります。
ギフトやお歳暮にいつもと違ったものを送りたいときにいいですね。
1つ400円前後する高級りんご、是非食べてみたいものです。
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