北海道常呂郡置戸町にある置戸小学校の給食が「日本一おいしい給食」として話題になっています。なかでも日本一おいしい給食カレーは、テレビ番組などでも紹介されるほどのレシピです。
このような食へのこだわりの背景には、置戸小学校の元栄養教諭で現在置戸町の食のアドバイザーをされている佐々木十美さんや現在の置戸小学校の栄養教諭をされている梶尾成美さんの栄養士としての思いがありました。
置戸小学校の給食が日本一おいしいと話題に!
北海道常呂郡にあるこの置戸町はもとはそれほど有名な町ではありませんでした。しかし、数年前から、置戸小学校の給食が日本一おいしいと話題になっていました。
たとえば、置戸小学校でだされる人気メニューのカレーひとつとってもそのこだわりがみてとれます。
小学生が食べるカレーであれば、それほど辛いものは作らないと考えそうですよね。しかし、置戸小学校のカレーは違います。本来の味を楽しんでほしいとう願いが込められていて、見た目は野菜ごろごろの給食カレーですが、19種類のスパイスが入っている本格的な味になってるのです。子供たちは汗をたらしながら辛いカレーをおいしそうに食べているのだそうです。
ほかにも献立にはこだわりがあり、地元の食材を使って調理することを基本としています。また、一年を通して同じ献立の日はないそうです。いろいろな組み合わせの料理を楽しんでほしいという願いが込められているのでしょうね。
こういった取り組みにより、置戸小学校では、ほとんどの生徒が食べ残しをすることなく一生懸命たべてくれるようになったんだそうです。まさに食育ですね。こういったこだわりと情熱が実を結び、徐々に噂が広がっていき日本一の給食とまで呼ばれるようになったのです。
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置戸小学校の栄養士の佐々木十実さんと梶原成美さんの思い
今の置戸小学校の給食の基礎を築いたのが元置戸小学校で栄養教諭をされていた佐々木十実さんでした。佐々木さんは、置戸町で生まれ育ち短大を卒業後置戸町の給食センターで勤務していました。そこで、給食の基礎を学んだあと、2007年から置戸小学校の栄養教諭として働くことになったのです。
はじめは、人数分の給食を作るだけでも精一杯で料理を食べる側のことを考える余裕がありませんでした。しかし、ある日、給食の時間になる1時間前に給食を作り終えた時に、料理を見ると冷めていることに気づきました。これを食べる生徒のことを考えるとこんな仕事ではいけないと思ったのです。
これをきっかけに、子供たちにどのようにおいしい給食を届けようか、どんな食材や作り方がよいのかなどをこだわって作るようになっていったのです。
また、こだわって作ったパンが手をつけられずに給食室に戻ってきたのを見て、子供たちはどのように給食を食べているのだろうかと疑問になり、それから、生徒と一緒に給食を食べるようにしたのだそうです。そこで、子供たちを観察しながら個別に食育をほどこしていったのです。
現在、佐々木さんは栄養教諭を退職されて、地域の食アドバイザーとして活動しています。その思いを受け継いだのが、現在置戸小学校の栄養教諭をされている梶原成美さんです。
梶原さんは、何かてに職を持ちたいと考え、食べることがすきだったことから栄養士になろうと思ったそうです。大学を卒業する頃には、栄養教諭になりたいという気持ちが膨らんできたところ、当時、活躍されてメディアに出ていた佐々木さんに教えを請うことにしたのだそうです。
今では、佐々木さんのお墨付きで置戸小学校の栄養教諭として日々奮闘しています。佐々木さんのような方に出会えて本当に幸せですよね。全ての給食を作っている方がこのような志を持っていれば、親も安心して学校に食育を任せられますね。
日本全国にこういった風潮が広がることを願っています。
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