結合双生児という言葉をご存知でしょうか。双子と言っても普通の双子ちゃんではなく、少し違った状態で産まれてきます。この記事では、結合双生児となる原因についてご紹介したいともいます。また、日本人では長嶺姉妹が有名で無事分離手術に成功しました。そちらについてもご紹介しようと思います。

結合双生児とは？

そもそも結合性双生児とは、身体が結合している双生児のことで、シャム双生児とよばれています。シャムというのはタイ国の地名のことで、有名な結合双生児にチャン＆エン・ブンカー兄弟（1800年代に存命）という方がいるのですが、その方の出身地がシャムだったこといに由来しています。決してシャムという場所に多くいるという意味ではないので勘違いしないでくださいね。結合双生児は、簡単に言うと、身体の一部がくっついている双子ということです。

結合双生児の発生率は5～20万人にひと組の割合で発生するといわれていますが、それほど確実な統計ではないようです。

結合双生児になる原因は？

人が生まれる過程は、精子と卵子が受精した後の受精卵が正常に細胞分裂を繰り返すことにより必要な臓器が出来上がって一個体となっていきます。この細胞分裂の途中で異常が生じることにより結合双生児が発生することになります。

一卵性双生児は一つの受精卵が二つに分離することにより双子になります。通常は、10日以内に受精卵が二つに分離するのですが、これが少し遅れて分離することで結合体が生じることがあるのです。これ以外にも先天的な遺伝子の発現異常で発生することがあります。この結合の状態は様々で、胸結合体、臀結合体、頭蓋結合体などに分類されることになります。

結合双生児は、同性の双生児しか確認されていません。また、双生児というくらいなので3人以上の結合体も確認されていないようです。結合の仕方によって分離が可能な場合とそうでない場合があります。分離するかどうかはその時の親の判断になりますので、とても悩みますよね。逆に分離しなければ生存できないこともあるようです。

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結合双生児の日本人、長嶺姉妹は分離手術に成功

結合双生児の発生率は、中東やアフリカに多いといわれていますが、日本人でも症例があります。有名な方なのでご存じの方も多いと思いますが、長嶺姉妹です。

2001年1月10日に産まれた長嶺姉妹は、妊娠12週の検診時に結合双生児であることが分かりました。両親はもちろん日本人で、父親は沖縄県恩納村、母親は栃木県宇都宮出身。しかし、母親は出産することを決意して、聖マリアンナ医科大学で無事出産しました。

長嶺姉妹の場合、結合部分は肝臓のみでそれ以外は完全に独立していたので、比較的結合の度合いが軽度だったので分離手術が検討されていました。それもあって、生後2カ月後に分離手術を行い無事成功して2週間で退院しました。

日本人の症例は長嶺姉妹以外にはあまり耳にしません。やはり日本人の今の環境を考えるとお腹のなかで結合双生児であることがわかれば、推測の域をでませんが、堕胎手術を選択するご両親が多いのかもしれません。なかなか出生まではいかないのが現状なのかなと思います。そうなったとしても誰もご両親を責められないと思います。

まとめ

結合双生児につての原因と日本人の症例についてご紹介してきました。もし、ご自身のお腹の中の赤ちゃんが結合双生児であった場合、どうするべきなのか、その選択の結果については誰も責める人はいないと思いますので、出産した後の分離手術をしても長嶺姉妹のように上手くいくとも限りません。

不安をあおるようなことを言ってしまったかもしれませんが、赤ちゃんの将来、ご両親の将来のしっかり考えて出産をするかどうかの決断をして頂きたいと思います。

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