寒い季節になるとスーパーの目立つところに柚子が並びはじめます。
柚子風呂に入ったり、料理の仕上げに皮を薄くスライスしたものを乗せたりと、爽やかな香りは日本人に馴染みのあるものです。
ところで柚子の果肉ってどうしていますか?種が大きく果肉が少ないですし、いまいち利用方法がわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はその柚子果汁の作り方、使い方、保存方法を紹介しますので是非参考にしてくださいね。
柚子果汁の作り方
柚子には正しい絞り方があります。「正しい」といっても、その方法以外全てが間違っているわけではなく、そうすることでより一層香りが引き立つといった方法です。
その方法は、
- 柚子を半分に切る。
- 皮の部分を持って果肉部分を上に向ける。
- 上に向けたまま絞る。
たったそれだけのことですが、下向きに絞るよりも香りが格段に違ってきます。もちろん、絞った後の皮も利用できます。
あっという間に風味が飛んでしまうので、瓶に入れたら1~2日で食べてしまってください。
柚子果汁の使い方
日本一の柚子の産地高知県では、皮ではなく果実を使う方が主流。
もちろん皮も使いますが、使用する時は皮に付いた白い部分を完全にとってしまいます。
そうすることで、柚子の苦みが感じられず食べられます。柚子の皮や果実と果汁を使いかたについてみていきましょう。
【ポン酢】
市販のポン酢は便利ですが、柚子果汁を使った自家製ポン酢はまた格別です。意外と簡単につくれます。一度作っておくと、ドレッシングや鍋にも使えて便利です。ここでは作りやすい分量を紹介します。作った後に自分好みの酸味・醤油の加減を調節してください。
(分量)
- 柚子果汁・・・100ml(柚子果汁が100mlに満たない時にはお酢を足してもいいです)
- 醤油・・・150ml
- 昆布・・・5g
- かつお節・・・5g
(作り方)
- 清潔な瓶などの保存容器に、柚子果汁、醤油、昆布、かつお節を入れ、冷蔵庫で寝かせます。
寝かせる時間は1~2日最低でも必要です。1~2週間寝かせるのが一番よいです。日本料理店では1か月寝かせて使うところもあるようです。こうすることでさらにうまみが出て、酸味もまろやかになります。保存期間は半年です。使用する時は、昆布とかつお節を取り除いてください。
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【ジャム】
ジャムといえばパンに塗る方法が主ですが、お湯や紅茶を入れて柚子茶にしたり、炭酸水と割って柚子ジュースにするのも大変美味しいです。
(分量(300mlの瓶約3本))
- 柚子・・・1kg
- 砂糖・・・外皮・薄皮・果汁の重量の90%
- 水・・・100g
(作り方)
- 柚子を絞っておきます。種はとろみをつけるのに使用しますのでお茶パックにいれておきます。
- 果肉は薄皮をとりざく切り、外皮はできるだけ細い千切りにします。
- 鍋に、外皮とかぶる位の水を入れて火にかけ、沸いたら3分茹でざるにあげます。合計で3回繰り返します。
- 綺麗に洗った鍋に、果汁・外皮・薄皮・水・砂糖・種を入れて火にかけます。
- 強めの中火で煮ながらあくをとります。10分経ったら種をとります。さらに10分煮て火をとめます。
- 熱いうちに瓶に蓋いっぱいまで入れ、逆さまにしてさまします。
種はペクチンが多く含まれている為、冷めるととてもかたくなります。煮詰めすぎに気を付けて、さらさらの状態で火を止めてください。薄皮・わたはとろみもつきます。にがくないので取らなくても大丈夫です。
【柚子味噌】
野菜やお肉につけると、いつもと違った味わいになります。これからの時期、おでんにもいいですね。
作っておくと重宝する万能調味料です。
(分量)
- 柚子・・・1個
- 味噌・・・150g
- 砂糖・・・大さじ5
- みりん・・・大さじ2
- 酒・・・大さじ2
(作り方)
- 柚子の皮はすりおろします。果汁は絞っておきます。
- 鍋に材料全てを入れ、焦がさないように混ぜながら4~5分煮ていきます。
- 火を止めてから、おろした柚子の皮と果汁を入れます。(加熱した状態だと香りがとびます。)
ついつい買ってしまう市販の柚子茶、大きいサイズを買ってしまって飲みきれないときは、同量ずつの味噌で割って柚子味噌を作れます。甘めがよければみりんを、甘さ控えめがよければ醤油をプラスしてください。簡単に柚子味噌ができます。
柚子果汁の保存方法
夏場は乾燥しないようにラップに包むか袋に入れて冷蔵庫に保管します。冬場は部屋の中であれば1週間はもちますが、早めに食べるのがよいです。
食べきれない場合、風味は若干落ちますが冷凍保存できます。
まず、皮をなるべく幅広く向きます。皮と身の間にある白い部分を取ります。この時完全に白い部分を取らないようにします。できるだけ、香りがなくならないようにするためです。
そのままラップをし冷凍します。果肉は半分ずつラップに包んで保存袋に入れ冷凍します。
使う時は、皮部分は使用する直前に凍ったまま白い部分を削り、刻みます。果肉は自然解凍後絞ります。
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まとめ
以上、柚子果汁の作り方や使い方、保存方法についてご紹介しました。
皮の使い道が主だったのが、なんとなく柚子果汁まで使いたくなったのではないでしょうか。
日本料理には柚子がぴったりです。柚子果汁を加えることで、いつもの料理が数段にもおいしく感じられるようになります。試してみてください。
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